社内勉強会のノウハウを晒す
こちらの記事に感化されて、勢いだけで手早くエントリ。
http://blog.somethingnew2.com/archives/2009/01/post_617.php
実績はたった6回だが、それでも昨年11月からおおむね毎週ペースで開催できているので、少しでも何かの参考になればと書いてみる。身内の恥もついでに晒すことになるが…なぁにかえって免疫がつく。
ちなみに人数規模は、開発職が私のところが20人弱、隣の部署も含めると30数人。全社員あわせて100前後。
ボス対策
すぐ上にボスなどというものがいなかったので、遠めのえらいさんに「やりますよ」だけ宣言。第1回だけは見に来たが、その後放置。レポートも成果物も要求されないし、その後何か言及すらされていない。
目的は最初にエントリしたとおり、「Ruby on Railsをやらざるを得なくなった」。大義名分ありきでスタート、というのはラッキーだったのかもしれない。Ruby / Railsテーマで4回開催したが、5回目以降はノンジャンル。
結論:放任してくれる上層部でよかった。
運営ノウハウ
開催時期
形骸化した「毎週水曜日はノー残業デー」というルールがあったので、有効活用させてもらった。チーム的には月初や月末だから忙しいなどの事情はほとんどないので、クリスマスイブだの年末年始休みだのを除いてだいたい週イチペースをキープしている。
時間帯
業務時間帯に開催してガタガタ言われるリスクを回避するため、開始は19時(定時)ジャスト。定時で帰るという醍醐味を放棄することになるが、一応継続参加者も確保できているのでこれでいいことにする。
時間
厳密に決めていないが、60分が目安。30分程度の内容があれば、その後30分はツッコミや質疑応答で必要になってくる。あまり長すぎても疲れちゃうし。
スケジュール共有
社内グループウェアで告知。1回目だけしつこく告知したら、2回目以降は告知してもしなくてもあまり変わらないメンツが参加している。拡大の努力がちょっと不足しているのは反省点。
参加者(リスナー)の募集
1回目だけは「しょっぱな集まり悪いと寂しいからなるべく出席してください頼みます」と何度も告知。2回目以降はモチベーションがあるヤツのみ積極的に参加しているという状況。
参加者(スピーカー)の募集
勝手にプラットフォームを増やした人物には強権発動してスピーカに任命。それ以外はメンバの得意科目を頼むと、意外とぶちぶちいいながらもちゃんとやってくれる。このツンデレどもめ!
思ったより話したがりは多いので、仕事が火事場とかの事情を考慮した上で依頼すればなんとかやってくれることが多い。そんなチームであるというのは、なかなか幸せなことではある。誰がツンデレなのかを見極める必要はある。
勉強会のお題
「Railsをやる」という緊急事態のときはそれ。SQLチューニングの基礎は私が指定。それ以降はみんな「このネタならできます」って申告してくれる。依頼する場合は対象者の好みとスキルを読むのが重要。
運用支援ツール
社内wiki
開発用サーバの隅っこに立てたwikiに毎回ルートページを作り、コメントフォームなどを用意する。事後には講演資料をあげてもらう。
社内SNS
OpenPNEでclosedな環境を立てているが、これは給湯室がわり。勉強会のために積極的に活用はしていない。
その他細かいこと
懇親会
終了後会議室でビアバッシュ…ということはしていない。需要があれば近くの居酒屋で延長戦となることもあるが、そのまま「お疲れ~」だったり、業務に戻ったりするケースが多い。
資料
印刷資料の事前配布はしたりしなかったり。配布すると静かに聞いているので勉強会っぽい雰囲気、配布しないと途中でツッコミ入れたりと和やかな雰囲気になる(人数少ないし)。一長一短あるが、スピーカとしては後者のほうが楽しいので配布しないほうがいいように思う。
終了後は前述のwikiページにあげてもらう。私のblogでネタにさせてもらう前提で「Slideshareにあげるよ」と予告し、個人情報や職務上の秘密などは書かないようにしてもらっている。
簡単にまとめると、放任主義の職場環境で有志が好き勝手やってる、という状況である。温度差(チーム内 / 部署間)やネタ切れなどの課題もあるが、続けていくことで見えてくる価値もあると思うので、もうしばらく粛々と続ける所存である。
ちゃんと会社ルールを守れば「私への来客」としてご見物いただくことも可能なので、興味のある方はご連絡いただきたい。毎週水曜日19時から、東京・赤坂で開催中である(ただし1/28は私がGenesisLightningTalksに参加するためお休み)。
- *追記:関連エントリ,いただいたトラックバックはこの辺に追加していく。
http://blog.somethingnew2.com/archives/2009/01/post_617.php
- テーマを自由にする、というのは勇気のいることである。ちゃんと成立している要因はなんだろう。ホストが優秀?チームが優秀?「遊んでいる感」?…今度きいてみよう。
- 開催スタイルは「Lightning Talks」。5分のセッション×たくさんなのんで、当然スピーカもたくさん必要になる。スピーカ集めが大変だったろうなぁ。
- そして今は「GenesisLightningTalks」としてIT勉強会カレンダーに掲載され、スピーカ枠があっという間に埋まるまでの盛況に。
http://d.hatena.ne.jp/z-ohnami/20090121/1232551081
- 第四木曜日開催で20回って、すごくないか。すごいな。
- 「事前課題を設定」。参加のハードルをあげるような気もするが、より熱意あるリスナを際立たせるというメリットもありそうだ。
- 懇親会も毎回開催は楽しそうだ。弊社は週イチ開催なので毎回やると大変だが、毎月最後は開催とか決めて手配してみよう。