「ITプロジェクト管理 レベルアップの要点セミナー」を受講する
会社が受けてこいと言うので、朝っぱらから有料のセミナを受講した。2時間半でさんまんえんという、個人で受けるにはなかなか大変なお値段。眠いのは大問題だが、ありがたく受けさせていただく。
スライド+資料での座学と、近所の4人を一組にして行うワークショップが交互に行われる構成。以前はこの手の「初対面の人と意見交換」なんてのがかなり苦痛だったのだが、最近はだいぶそうでもなくなった。これだけでも、外部の勉強会に出ることで得られる成果としてはかなり大きいように思う。
以下、ポイントと感想。当然ながら資料には禁複写・転載と書いてあるので、転載にならないよう私の解釈を加えてあることをご承知いただきたい。
プロジェクト管理の現状
3割以上のプロジェクトで遅延 / 品質問題 / コスト超過が発生している
各所に不満が溜まっている
>顧客、経営陣、メンバ
プロジェクト管理のレベルアップが急務
プロジェクト管理とは
さまざまな定義がある
>正解はない
ドラッカー「マネジメント」での定義
>プロジェクト管理の目的=プロジェクトで成果を出す
プロジェクト計画
トラブルのおよそ半数は要件定義に起因する
要件定義のトラブルを減らすには
達成しなければならない機能・数字を文書化する
顧客のキーパーソンを押さえる
>キーパーソンは業務上の問題点だけでなく解決策の案を持っていることが多い
要件定義フェーズは準委任契約を締結する
「準委任契約」とは?
>「仕事の実施を約束する」契約
要件定義の段階で見積もるのがトラブルの元
>作るものが決まってないのに予算 / スケジュールを立てられるのか?
一括請負契約はリスキー
一括請負契約:要件定義から設計 / 開発 / テストまでを一括して受注する契約
大手SIerなどは「n万円以上のプロジェクトは一括請負しない」などの基準がある
コンサルティングは「準委任契約」が普通
情報サービスソフトウェア産業における下請適正取引等の推進のためのガイドライン
情報システムの信頼性向上のための取引慣行・契約に関する研究会」~情報システム・モデル取引・契約書~
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/softseibi/index.html#03
書けるようになろう
必ず書こう
スケジュールからWBSを起こすのは効率が悪い
>差込に弱い
リスク管理も重要
リスク分析方式
ミーティング、アンケート、チェックリストなどを用いて予測
適材適所
複数の方式を組み合わせると効果的
リスク管理とは「トラブルが起こさないために」行う
発生したトラブルに対応するのは「問題管理」
ある「火消し専門PM」の言葉
普通の人間では火を噴いたプロジェクトを鎮火させられない
>スーパーPM、スーパーSE、スーパーPGが必要
「スーパー」な人材は当然単価も高い
>その「スーパーPM」は人月単価400万だが、仕事は選ぶほどある
つまり
>火消しの基本は「火を出さないこと」
人は経験したことしか予測できない
トラブルが発生したら
トリガーポイントを設定する
>トラブルと認識して手を打つ基準を明確にする
必ず上司に報告する / させる
誰かが解決策を持っているかもしれない
抱え込むとメンタルヘルスに悪影響が出る
ほう・れん・そうは仕事の基本
PDCAを回す
PMはDoの比率を下げPlan / Check / Actに注力すべき
Checkで危険を察知したらすぐにAct(改善)
Act(改善)の効果を必ずCheckする
メンバーのモチベート
仕事へ責任を感じてもらう
強みを生かせるアサインをし、目標を設定する
成果を直接ほめ、小さな仕事からリーダーとして任せる
感想
さすがに有料のセミナだけあって、資料も講師も大変しっかりしている。
じゃ自腹で行くか?というとちょっと…。
こういうところが会社員でいることのメリットなんだろうか。
http://www.ti.tohmatsu.co.jp/website/theme/300/detail.html#TOTH0000089