【とべとべ】勉強会夏祭り2010【電設部】を開催する
7/17(土)、オラクル青山センターで「【とべとべ】勉強会夏祭り2010【電設部】」という勉強会を開催した。
いきさつ
勉強会でやりたいなーと思っていたネタがいくつかたまったので、日本オラクルさんに相談して会場を貸していただいた。その中で@akitsukadaに登壇してもらおうと声をかけたら、彼が設立した電設部が同じ日・同じ会場で勉強会を開催するという。それなら共催しちゃえばいいんじゃね?ということで、電設部と共同での開催となった。
プログラム
「とべとべ」側のプログラムは以下の通り。
S3
- 「webサーバーと対話する、たった一つの方法」 (沢田正 a.k.a. cesare)
- 「お前ら、勉強会継続のコツを教えてやんよ」 (さとうようぞう)
- 「いざというときのハローワークと雇用保険入門」 (@andhyphen)
- 「昔の人はえらかった」(小笠原徳彦)
S4
- 「それは一枚の不思議な仕様書でした・・・」 (野口おおすけ)
- 「最近のPHP事情」(@shiotty) / 「Perlについてのなにか」(@sugyan)
- 「はじめてのオラクル~FROM dualってなに~」 (つかだあきひろ)
- 「DB meets Jiemamy. ~ 特別付録:OSSプロジェクト運営の話 ~」 (都元ダイスケ)
懇親会
懇親会では飛び入りLT大会を行った。若者がLTデビューしたり、@regtanの司会っぷりが素晴らしかったり、こちらも本編に負けない有意義な時間になった。
本編では受付業をしていた私だが、LTには参加してきた。スライドはこちら。
録画を公開したい
セッションは録画してあるので、今後様子を見ながらどこかで公開していきたいと思う。すべて私が自分で聞きたいと思った話なので、アーカイブがより多くの学びにつながってほしい。
感想
セッションについて
「webサーバーと対話する、たった一つの方法」
→以前@cesareとお会いした際、二回も「こんなのやりたい」と持ちかけられた企画。私も以前PHPでHTTPクライアントを実装するというものすごい車輪の再発明をしたて、大変いい勉強になった記憶がある(仕事としては不毛だが)。とべとべの趣旨「基礎の勉強しようぜ!」にぴったりの題材なので、ぜひ登壇していただくことにした。実習プログラムもあったりして、教材として繰り返し活用したいセッションになった。
「お前ら、勉強会継続のコツを教えてやんよ」
→私にとっては「ホームグラウンド」とでも言うべき勉強会「Genesis Lightning Talks」(GLT)を主催しているさとうようぞうさんのセッション。もう2年近く前になるが、あのときGLTと出会わなければこうして勉強会を主催するなんてことはなかったに違いない。勉強会に参加すること / 勉強会を主催することにはなんらかの価値があるのは間違いないが、そのためのコストが大きくなりすぎると継続性が失われる。その辺の心構えやノウハウを惜しげもなく披露してくれた。
「いざというときのハローワークと雇用保険入門」
→4月5月と無職だった私が、実は一番やりたかったセッション。同じく失業期間があった@andhyphenが、雇用保険の基礎知識からハローワークhacksまで、詳細かつ実践的に発表してくれた。できればハローワークのお世話にならない人生が望ましいのだが、「備え」として知識のindexを持っておくことは重要である。「他人事ではない」という認識を持つという意味でも有意義だったし、ひとまわりして「思いついた俺エラい!」と自画自賛までしたくなるセッションだった。
「昔の人はえらかった」
→アツいプレゼンでおなじみ小笠原徳彦さん。「こういうイベントがあるのでなんかアツいこと喋ってよ」とお願いしたら、日本のITシステムの父みたいな人の話をアツく語ってくれた。私は不勉強にも南澤宣郎さんのことは知らなかったのだが、その取り組みと姿勢、そして実現するパワーに感服した。そして、自分の視野だけでは得ることが難しい知見に接することができるのも勉強会の大きな利点である、と再確認することができた。
「それは一枚の不思議な仕様書でした・・・」
→@ITのコラムニスト仲間、(野口おおすけさんのセッション。「DBは使いません。Oracleを使います!」なんていう鉄板ネタから、徐々に「いい話」に持っていくスライドと話術はさすがさすが。そして、開発者には少なからず理想があるので、もし眠っているならそれを掘り起こし、開発をする上での指標として持っておくことが必要だと感じた。進むべき道が照らされている感覚、とでも言えばいいのだろうか。
「最近のPHP事情」
→私は現在仕事ではおもにRubyを書いているが、過去はPHPを書いていた時期も長かった。いろいろdisられることも多いが、webプログラミングの世界では欠かせない存在になっているPHPについて、@shiottyに語ってもらった。次の@sugyanのセッションにもあったが、正しい情報源を知っておくというのはプログラミングする上で重要なことだと思うので、そこに触れてもらえたのはとてもよかった。
「Perlについてのなにか」
→仮タイトルをそのまま本編に使うという荒技で始まったセッション。@sugyanはblogを書いたりプレゼンしたりするたびに、確実に新しい何かを身につけているのがすごい。駆け出しのプログラマやこれからプログラマを目指す若者のロールモデルとしてもオススメできるので、登壇してもらうことができてすごく嬉しい。
「はじめてのオラクル~FROM dualってなに~」
→転職先でほぼ初めてしっかりとOracle DBと向き合うことになった私。いろいろ戸惑っていたので(なんでlimit句ないの?とか)、基本的なことを教えてほしいなーと思っていたらつかだあきひろくんが話してくれることになった。彼は電設部の創始者でもあるけど、オラクルマスターのゴールド保持者でもあるんだぜ。このセッションは完全に私の私利私欲で招聘したので、あとで録画を見ながらハンズオンする予定。
「DB meets Jiemamy. ~ 特別付録:OSSプロジェクト運営の話 ~」
→データベースの「開発手法」を開発するOSSプロジェクト、「Jiemamy Project」。@regtanがコミッタとして活動する関係で、チーフコミッタの都元ダイスケさんに登壇していただくことになった。プロダクトにも興味を惹かれるが(Javaなので直接利用することはいまのところないのだけれど…)、「ないものは作る」(専門用語でツクレカス)という姿勢と、OSSプロジェクトを運営するということそのものにも大変興味がある。このセッションも当日見ていないので、録画を楽しみにしている。
謝辞
コミュニティベースの勉強会というのはコストをかけられないという事情があるので、善意のお手伝いがないと成立することは難しい。今回もその例に漏れず、多くの助力に支えていただいた。ここでお礼を述べたい。
- 私が安心して当日の受付業をすることができたのは、録画とustを担当してくれたさとうようぞうさんと「とべとべカメラマン」こと山口先生のおかげである。機材の運搬からして大変なのに、お二人とも快く引き受けてくださった。
- 共催してくれた@ece_m率いる電設部の若者諸君には、受付から買い出しまであらゆるシーンを手伝ってもらった。積極的に手伝う姿勢は称賛に値する。
- いつもいつも素晴らしい会場を提供してくれる日本オラクルさん。勉強会を開く上で重大なコストである「会場」の問題を解決してくれる、主催者の強い味方である。
- ノーギャラにも関わらず、手間と能力を傾けた発表をしてくれた登壇者のみなさん。ひとつとして「ハズレ」な発表もなく、大変有意義な時間が平行して流れるという贅沢なイベントを実現することができた。
- 取材にきてくださったアイティメディアさん。遅筆なコラムニストとしても大変お世話になっている。「Development Photography」というコンテンツに、7/20(火)公開予定だそうだ。
- そしてもちろん、三連休の初日に足を運んでくださった皆さん。なにかちょっとでも引っかかるもの、ためになること、新しい気づきを持ち帰ってもらえたのなら本望である。
みなさま、ありがとうございました。自分のblogという場からで失礼ではありますが、深くお礼申し上げます。
KPT
Keep
- まずは開催できたこと。単発で終わらせず、ある程度規模のあるイベントの開催を今後も続けていきたい。
- セッションに多様性があった。なにしろ振れ幅が「開発プロセスを開発するOSS」から「雇用保険のもらい方」まで。いい方に意外な驚きを提供できたと自負している。
- 自分に大きなタスクを割り振らなかったので、余裕を持った運営ができた。
Problem
- 集客力が最大の課題。会場のスケールに対して来場者数が十分とは言えず、登壇者のみなさまには申し訳なかった。告知のタイミングや方法を改善する必要がある。
- プログラムの表示、参加者リストなどの事前準備が甘かった。事前準備できる範囲のものはやっておくべき。
- 懇親会の食べ物 / 飲み物が不足気味だった。普段と同じ量を調達したのだが、参加者の年齢層が若めだったからだろうか。パラメータに「推定年齢層」を含めるか。
Try
- 次回を開催すること。秋祭り?ハロウィン?
- 実際に手を動かす「ハンズオン」形式のセッション。
- 自分でも喋る。最近技術的な話をしていないので、できれば技術ネタで。
まとめ
ということで無事に開催・運営することができて、こうしてblogも書き終えたのでこの勉強会はやっと終了。関係したすべての皆様に、重ねてお礼申し上げたい。ありがとうございました。
Links
→発表者のスライド、ブログエントリなどは「tobesetu」タグで追加予定