東京Ruby会議10 #tkrk10 に参加する
1/13〜14、千葉市美浜文化ホールで開催された「東京Ruby会議10」(#tkrk10)に参加してきた。
「千葉市なのに東京?」はFAQかつ気にしちゃいけないらしいので華麗にスルーしよう。
プレゼンテーション
諸事情あって、2回プレゼンする機会をいただいた。
「Padrino in Production」
まずは本編のセッション。1日めの終盤で「Padrino in Production」というタイトルで、SinatraベースのWeb app Frameworkである「Padrino」について喋ってきた。
ざっくり内容をまとめると…
- 入門記事としては「Web+DB Press vol.69」の「一歩先行くRuby」を読むのが手っ取り早いよ
- 特徴的な仕組みである「Sub Applcation」がユースケースとマッチすれば大きなメリットになるよ
- Railsにはないよさがあるので適材適所で選ぶといいよ
…という感じ。タイトルの通りProduction(本番環境)に導入した事例はあんまり数がないようなので、導入を検討している方の参考になれば幸いである。
特にセッションで紹介したとおり、「複数種類のサイト(ビュー) / 単一のデータソースAPI」という構成だと、Sub Applicationの仕組みが大きなメリットになる。
スライドにURLは載せたんだけど、時間の関係で紹介できなかった情報源として、Facebookに「Padrino framework jp」というグループがある。著名な近藤さん、実行委員長のこしばさんなどのRubyistが参加しているので、興味がある方はぜひチェックしてみてほしい。
ちなみにスライドに登場する少年は、うちのムスコさん。今度の日曜で満2歳になる。お祝いは随時受け付けております!!!!
「黒Ruby会議」
1日めの夜に開催された「黒Ruby会議」でも登壇してきた。終了直後にページを消し去るとか、さすがの手回しであるな。
実はこれ、登壇予定の方がインフルで倒れたため、前々日に急遽決まったのであった。
もう明後日だけど黒Ruby会議しゃべるぜ!って方至急連絡ください #tkrk10
— ささたつ(Tatsuya Sasaki) (@sasata299) January 11, 2013
@sasata299 何を何分しゃべればよいです?
— SHIOYA, Hiromu (@kwappa) January 11, 2013
@kwappa 黒い(もしくは面白い)話を5分ですー!!
— ささたつ(Tatsuya Sasaki) (@sasata299) January 11, 2013
LTは慣れてるけど、面白い話をするのは苦手だなぁ…と思いつつ、可能な限りあれこれ仕込んで喋ってきた。
内容についてはナイショだけれど、会場からはそこそこ笑い声が聞こえたのでそれほど退屈させずに済んだようだ。出演順が2番目だったのもラッキーで、自分のが終わってしまえばあとは、錚々たるLT芸人たちの黒くて面白い話をステージ袖で爆笑しながら聞くことができた。
内容が黒すぎてツイートも少ないし、録画も残っていないらしいので、遭遇できた方はラッキーでした。ミンナニハナイショダヨ!
感想
出番以外はメインホールにいるか、電源休憩室で中継を聞きながらセッションの準備をしたりしていた。そんな中で感じたこと。
「話そう、集まろう、いつものRuby、日常のRuby」
今回のテーマ「話そう、集まろう、いつものRuby、日常のRuby」が示すように、すんごいハッキングや意欲的なgemの話ではなく、「仕事で使ってみたよ」とか、「プライベートで作ってみたよ」とか、ふつうのRubyプログラマが幸せになるためにこんなことしてる、という感じのセッションが多かった。これはRubyがハッカーのおもちゃでも憧れの桃源郷でもなく、日常使われるツールとしての立場を確立した、ということなんだろうな。
印象に残ったセッション
- 「プログラミング未経験なんて怖くない!」 (@akiinyo)
実はこの話、昨年のオブラブイベントが初出なので、完全新作ではない。でも前回聞いてすごくいい話だと思ったので、また聞けてうれしいし、聞いた人がどーんと増えたのもすごくうれしい。
内容もいいんだけど、スライドもセッションもすごく楽しそうなのがさらにいい。わかんないこと、できないことが悲壮感ではなく向上心につながってるのを、世の新人プログラマはお手本とすべきだな。
これをコピペと読んだらPHPの人に失礼では #tkrk10
— まさらっき (@masarakki) January 13, 2013
↑はだいぶヒネてるけど優秀なプログラマで、彼からこういう感想を引き出したのがこの話のよさを象徴してると思っている。
電子工作を含んだセッションが2つもあって楽しかった。個人的には休業中なのだが、そろそろ再開したいなぁ、と思う。
シリアル通信をRubyで書くとフィジカルコンピューティングができる、というのはだいぶ前からあった話なんだけれど、それがどんどん手軽になり、「動いてること、目新しいこと」じゃなくて「面白いこと、価値があること」に関心が移っているのを実感している。
- 「PHP と Ruby の架け橋」 (@do_aki)
初日のトリに大掛かりなお遊びが炸裂している感じ。このネタのすごいところは、ずいぶん長いこと開発を継続していることと、「誰得?俺得!」と言い切ってること。
白Ruby会議と英断
2日目は朝から冷たい雨が降り、昼前から雪に変わった。最初は「黒Ruby会議が黒すぎたから」なんて冗談も出ていたのだが、ランチタイムには外出るのがイヤになるほどの暴風雪となる。
やがて電車の運行が心配されるようになったころ、実行委員長が「14時で終了」の決断をし、撤収が始まった。
関係者の心情を考えると心が痛むが、中止の判断をしたときの心情は想像を絶する。それでも早い段階で中止の決断をした委員長に、感謝と賞賛を贈りたい。
安全のための英断とはいえ、2日目14時以降のセッションができなかったのはもったいないので、どこかで再演の機会があるといいな!
余談
1日目の夜は帰宅するのが面倒だったので、隣の海浜幕張駅近くで宿を取った。そしたらヨメさんが「遊びに行く」とか言い出して、ムスコさんと友達母子の4人で、伊東へ温泉旅行に出かけてしまった。
そしたら翌日の大雪。ムスコさんとヨメさんは「踊り子」の中で2時間ほどよけいに過ごしたが、私は英断のおかげでほぼ何事もなく帰宅できたのだった。カレーを作り、最寄り駅まで迎えに行く余裕もあったよ。
謝辞
スタッフの皆さん、スピーカーの皆さん、そしてご来場の皆さん(特に私のセッション聞いてくださった方)、ありがとうございました!